6)心因性視力障害
眼の器質的な疾患がないが視力低下を訴えます。
もちろん、眼鏡をかけても見えません。
本人はさほど気がつかず、学校検診で気がつく場合もあります。
年齢は、7歳から15歳ぐらい。ピークは8歳から12歳。男女差があり、女子は男子の3〜4倍多く見られます。
心因性視力障害の症状とは?
眼の器質的な疾患がないが視力低下を訴えます。もちろん、眼鏡をかけても見えません。 本人はさほど気がつかず、学校検診で気がつく場合もあります。 年齢は、7歳から15歳ぐらい。ピークは8歳から12歳。男女差があり、女子は男子の3〜4倍多く見られます。
心因性視力障害の原因は?
ストレスが最大原因ですが、はっきり原因がわかるのは6割。原因がハッキリしない時もあります。
思春期前期の不安定な心理状態では、ささいな事が原因となる事があります。
ストレスの原因は、家庭内の問題(親子関係、兄弟関係、両親の不仲、塾通い、親の過干渉、親の無関心)、学校関係(入学、転校、友人関係、先生との関係、大人の期待に沿い“よい子”を演じる)と多岐にわたります。
心因性視力障害の診断は?
視力検査:矯正視力が1.0以上でない。(0.4〜0.6と軽い異常のときもある。) 視力を測定するたびに変化し不安定。 プラスとマイナスのレンズをくみあわせ0の度数で視力がでる。(いわゆるトリック視力)
- 視野検査:求心性視野狭窄(視野が極端に狭くなる)、らせん状視野(視野を測定しているとだんだん狭くなる)
- 問診:ストレスの原因が解明される。(子供のいない時、親と面接する)
- その他:頭部CT、網膜電図など
治療
ストレスの原因を取り除く。(親、場合によっては学校の先生と連絡をとる。) 必要以上に神経質になる必要はないが、時々眼科受診し、視力の経過をみ、器質的疾患を見落としてないかチェックする。
長期にわたる時は、小児科、心療内科を受診する。
予後
良好
Dr.史子のコメント:
複雑な社会になり、大人も子供もストレスだらけ。本当にこの頃多く見かけます。予後はよい病気なので、親も神 経質にならず、気長に子供とよく向き合ってください。子供は一個の人格です。
また、学校検診で異常を指摘されたら、単に近視だとかたずけず、必ず眼科受診しましょう。
(平成16年7月記載)