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高知県高知市 高須ヒカリ眼科 高須コンタクトレンズ

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〒781-8122 高知市高須新町1丁目14-10

眼のおはなしabout eyes

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7)涙管チューブ挿入術

 涙道(涙が眼から鼻に通過する道)が閉塞する流道閉塞という病気があります。
症状は、涙目・流涙です。
治療として、当院では涙道内視鏡および鼻内視鏡の使用を平成17年に
高知県で最初に導入しました。

涙道とは?


 涙が眼から鼻に流出する道の事で、涙小管・涙嚢・鼻涙管から構成されています。
この道のどこかが閉塞すると、鼻の方に涙が出ないので、
涙が目の外にこぼれ出るいわゆる、涙目の症状がでます。<いつも、ハンカチで涙をふかなければいけない>という状態でうっとうしいものです。
 涙道内視鏡が導入される前は、ブジーという金属の物で盲目的に(適当に)突き破り、チューブを挿入したりしていましたが、なにせ見えないため、正常な涙道以外に穴を開けることもあり、治療成績は不良でした。
 そこで、涙道を直視下で観察する
涙道内視鏡が発明されました。涙道内視鏡は見えるブジーともよばれています。これにより、涙道閉塞の治療成績はかなり向上しました。
 2007年以前は涙道内視鏡と鼻内視鏡で涙道内の観察及びチューブの留置状態を確認するのみで、盲目的にチューブを挿入していましたが、2007年よりシースを使用したより確実にチューブを挿入する手技が確立したので紹介します。(2009年3月)

手術の手順は?

  1. 涙洗麻酔(涙道に麻酔剤を注入する)をし、場合により滑車下神経麻酔(目頭の皮膚に注射)をする。
  2. 上涙点(上の涙道の入り口)から、涙道内視鏡(図2)で涙道を観察し、閉塞部位を確認および穿破(突き破る)する。その時に涙道内視鏡には図2の矢印のごとく18Gのプラスチックのシースを被せます。観察した後、内視鏡のみ抜き去り、シースを涙道に残しておきます(図3)。
  3. 目頭の位置で、残したシースに、癒着防止のチューブを連結します(図4)。
  4. その後、鼻内視鏡で鼻内を観察し、鉗子(矢印1)でシース(矢印2)を掴み、鼻外に引き出します(図5)。
    するとシースに連結したチューブが引っ張られ、涙道に挿入され留置されます。

  5. 同様に、下涙点からも操作を行います。

  6. 上・下涙点からチューブを挿入すると図6のごとくヌンチャクのように、チューブの中央が目頭に位置し、上涙点及び下涙点から鼻の方に挿入されます。
    (めったな事では抜けません。チューブは1〜3月ぐらいで抜きます。)
    (入れっぱなしではありません!)

  7. チューブの留置状態を涙道および鼻内視鏡で確認します(図7・図8)。

(2009年3月改訂)

Dr.史子のコメント:

 涙道閉塞が発症して、3年以内の症例が治癒する確率が高いといわれています。古い症例や難治症例は、涙嚢鼻腔吻合術等の手術が必要です。
しかし、チューブ抜去した後も、時々涙道を洗浄しメンテナンスをしていけば、成績がいい症例も多数あります。日帰り手術で、低侵襲(皮膚を切ることもなく)です。 涙目の方は、どうぞ来院して下さい。


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